「旅」のことのはぐさ

タイトルの「ことのはぐさ(言の葉ぐさ)」とは話題のことです。旅の話題を幅広く掲載したいと思っています♪

【三重・鳥羽】全国でも珍しい海城の鳥羽城とアールデコ建築の旧鳥羽小学校に行ってきました。

観光で賑わう鳥羽の中にあるにも関わらず、建築物が再建も残存もしていないことから、マイナーな観光スポットになってしまっている鳥羽城。

近年、入り口付近のみ、少し整備されましたが、長いあいだ鳥羽小学校の建物の敷地やグランドとして使用されていたことから、観光スポットとしての整備は、まだまだこれからといった感じです。

下が鳥羽城の古地図。まさに海に浮かぶ城だったことがわかります。直接、城に船付ができた、まさに水軍のための城。

信長や秀吉のお抱え水軍として活躍した、九鬼嘉隆の居城として整備されました。

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この写真(鳥羽城古地図)は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたウィキペディアの項目「メタ構文変数」を素材として二次利用しています。

 

鳥羽駅のすぐ裏手にあり、電車を挟んでは鳥羽水族館があります。鳥羽水族館は、観光客でいっぱいでしたが、電車を越える手段がそばにないことから、鳥羽城側の人の出はたいへん少ない状態でした。

 

 電車に沿って小綺麗な陣屋が見えてきます。ここが鳥羽城三の丸。埋め立てられたことにより電車沿いになっていますが、かつてはここは船着場で、門の前に船がつけられたようです。

段々畑のようになっている石垣は、なかなかの見応え。

階段はかなり険しく、ここで満足して帰ってしまう人もみかけました(笑)

下から観光地として整備したのは、先見です(笑)

案内看板もあります。

 

上に登る途中に、振り返ると鳥羽の街を一望することができます。観光開発されすぎているのが、少し興をそぎますが、それでもたいへん美しい風景です。歩道橋のような橋で繋がれている島は、ミキモトの真珠島です。

 山上からから見下ろしますと、すぐそばに、電車が通っていることがわかります。電車の反対側にある青と黄色の帯でペイントされた建物は、鳥羽水族館です。

上まであがると、さらに展望が開けます。離島も目に入ってきます。目の前にあるのは菅島でしょうか?

息を切らせながら、なんとか階段を登り、上に到着。こちらは、鳥羽小学校のグランドとして使われていたようです。何もなく、ただがらんとしています。廃校特有の、ちょっと荒れ果てて寂れた雰囲気が出ています。

裏手に回ると驚いたことに、旧鳥羽小学校の建物がそのまま残されています。

昭和6年に街の人の寄付で作られました。

当時はコンクリート建築の小学校は、全国でもほとんどなかったので、街の人の自慢だったようです。

ボロボロになっていますが、アールデコの凝った建物です。今後、活用の計画などもあるみたいですが、なかなか予算のめどがつかないようです。

美しい建物なので、きちんと修理すれば、見違えるでしょうね。

旧市街地の街並みが見えてきます。城下町らしい雰囲気を色濃く残しています。奥には江戸川乱歩館(旧みなとまち文学館)があります。

遠州灘に入る前の避難港として鳥羽の街は大きく栄えていたと言われています。

(ここから先は砂丘などが多く、避難港の数が少ない海の難所となっていたことから、鳥羽の街で風待ちをしていました。遊郭の廃墟も残っており往年の繁栄をしのばせてくれます。コンクリートづくりの小学校を作ることができたのも、当時の鳥羽がゆたかであったことの証でしょう。小学校は、寄付を募って作られたようです。)

小学校の門を出て、街へと下っていきます。山の上にあるので、通学はたいへんだったでしょう。

城下町も趣深い建物が、数多く残されておりますので、あわせて散策するのが、おすすめです。所々に、歴史を案内した看板も整備されています。

 終わり

information

鳥羽城(旧鳥羽小学校)

入場料:無料

電話番号:0599-25-1157(鳥羽市観光課)

営業時間:24時間

場所:〒517-0011 鳥羽市鳥羽3丁目4

公式サイト(鳥羽市観光サイト):http://tobakanko.jp/modules/enjoy/index.php?p=22

 次はどこへ行こう? 

菅島

歩いて20分ほどの場所にある、マリンターミナルから船が出ており、わずか15分の短い船旅で訪問可能な離島。本土からのアクセスが良いにも関わらず、独特な文化を保持しています。マリンターミナルの手前には、漁協と農協がコラボして作った、直売所もあります。