「旅」のことのはぐさ

タイトルの「ことのはぐさ(言の葉ぐさ)」とは話題のことです。旅の話題を幅広く掲載したいと思っています♪

ドムンアン空港から、誰もオススメしないアクセス方法の鉄道に乗ったら、案外おもしろかったというお話。

現在、バンコクのメイン空港はスワンナープ国際空港ですが、古くからあるドムンアン空港もLCC専用空港としてふたたび活気を取り戻しつつあります。

ただ問題なのが、鉄道で簡単にアクセスできるスワンナープ国際空港と違って、ドムンアン空港は公共交通機関に半ば見放されている状態。何も考えずに到着ロビーから出て行くと、あら不思議タクシー乗り場に着いちゃいましたということになっちゃいます。(冗談でなく、本当に動線がそうなっています。)

200〜300バーツ(日本円で700円〜1000円程度)で、バンコク中心部まで連れて行ってくれるらしいですが、タクシーってロクでもないところ連れて行かれたり、ぼったくられたりする怖さがわって、あんまり使いたくないんですよね。

もちろん大都市の真ん中にありますので、そばに公共交通機関が存在しないわけではありません。その隠された公共交通機関の中でも、もっとも地元で評判が悪い、鉄道を使ってバンコク中心部まで移動した時の記録です。

駅に行くまでが大苦労

実は、ドムンアン空港のすぐ目の前に駅があります。でも間には巨大な道路が横たわっており、横断は命をかけない限り不可能。そのあと、大きな壁もありますし(笑)。

でも安心してください。外に出てよく見てみると、駅と空港をつなぐ歩道橋があるのがわかります。

この歩道橋に行こうと思うと、実は結構難しい。 1階には歩道橋への入口は、当然ありません。上の階なんだろうと思うと、そこにもない。前後の位置を見間違えたかなと思って、外から見ると歩道橋は存在しています。

???

正解は、非常口のような扉を開けて、階段へ。 階段の1階と2階の間の踊り場から、外に出ることができます。そこから、少し上がる小さな階段を上ると歩道橋に到着します。

見つけた時の気持ちは、まさに「なんや、それ。」 これを探すのに15分ぐらいかかりました。

「2階と同じ高さにあるんだから、2階から直接行けるようにつけてよ!きい〜。」 って叫んじゃいたくなるほどの隠しっぷりです。

空港ホテルと歩道橋を途中まで共有しているので、エアポートホテルの看板を目安に探してください。空港のカウンターで「電車の駅はどこですか?」なんて聞くのが恥ずかしい人は、「エアポートホテルに行くにはどうしたらいいですか?」と聞いたら、格好良く質問できるでしょう(笑)

歩道橋に出たからと行って安心しないでください。 途中で、狭い通路と、広い通路に分かれています。

駅に行く通路がメインで広いと思うでしょ。

それでは、ドムンアン駅初心者です。 広い方を歩いて行くと、素敵なエアポートホテルに行ってしまいます。 鉄道に用事がある人は、あえてここは狭い方を選ばないといけません。

ここまできたら大丈夫、道路を超えて線路が見えたら、下におります。 空港に近い方のホームがバンコク行きです。 奥に行くと、アユタヤに行っちゃいますよ。

ホームをまっすぐ歩いて行くと、奥に小屋が見えてきます。 ここがチケット売り場ですので、「ファランポーン」といえば、バンコクまでの切符を売ってくれるはずです。

ファランポーンは、バンコク中央駅の名前です。

駅員さんとの華麗なやりとりを振り返ってみましょう。

ワタシ「トゥ"To" ファランポーン」 駅員さん「?」

ワタシ「ファランポーン」 駅員さん「?」

ワタシ「トゥ"To" バンコク 駅員さん「5バーツ」

ファランポーンって言っても通じないやんけ! 最初から、バンコクって言えばよかった・・・

しかも5バーツ(約15円)でいいの、安すぎでしょ。えっ。15バーツか50バーツと聞き違えた? と思いながら、おどおどと50バーツ札を出すと 45バーツのおつりと、15円とは思えない立派なチケットをくれました。

切符にもバンコクって書いてある・・・

ポイント 1.タイ語に自信がなれけば、「ファランポーン」ではなく、「バンコク」と素直に言おう。

※発音が悪いので伝わらなかっただけだと思います。似たような名前の駅があるのかもしれません。

2.運賃は驚くほどの激安。これはタイの物価を考えても相当に安いと思います。ちなみに、検札には1回も来なかったです。地元の人は、無賃乗車しまくってるらしい。タイまで行って15円で怒られるのは、バカみたいなので、きちんと購入しましょうね。

ホームで待っていると15分ほどで電車がきました。 ベンチも木製のレトロなタイプでいい味出してるんですよ。 ホームで待っている外国人観光客は少数派で、大半は地元の人で占められていました。

2回目に使った時は、2時間ほど来なかったので、これは相当に運が良かったのでしょう。 2時間待つ時は、当分来ないけど、本当にチケット買うの?と駅員さんが聞いてきました。

時間をつぶす方法として、反対側のホームから道路に出るとたくさんの屋台が並んでいるので、激安で食事をすませることができます。また、歩道橋を降りたところにも屋台が1軒だけ出ています。ぶっきらぼうな店主ですが、話しかけると愛想よく対応してくれます。少しの時間なら食事をして時間をつぶすのが良いでしょう。 屋台については、空港職員がご飯を食べにきていましたので、大外れはないと思います。怖かったら、空港職員が利用している屋台を選ぶといいでしょう。空港の中で食べるよりも、安くておいしいですよ。

電車は、けたたましい音を立てながら動き出します。ドアがないので、奥まで行かないとちょっと怖い。 なんとか、奥に入れてもらいますが、通勤ラッシュの時間みたいで座ることができません。立つことも辛いといったほどの混雑ではありませんが、座りたいなあ。

郊外の間は、結構な速度ですすみますが、廃墟のような操車場をすぎたあたりから、動いてはとまり、動いてはとまりの繰り返し。

隣に高架鉄道を作るつもりなのか(だったのか)延々とコンクリートの柱が並んでいますが、あまり工事をしてなさそうな感じですね。

いろいろな路線から電車が集まってくるので、先に向かう線路が取り合いになっている上に、踏切をなかなか閉めないもんだから、ちっともすすみません。

現地の人は慣れたもので、駅ではないところでもポンポン降りていきます。これは、カルチャーショックでしたね。強者になると、停車している電車から乗り移ってくる人も。

王族専用でしょうか?途中で白く美しく飾られた駅などもありました。アクセス手段としては、遅くて遅くてしょうがないですが、タイの日常生活を見ることができ、下手な観光地よりもよっぽど面白いです。

1時間半ほどで、ファランポーン駅に到着。背の高いドームの上から気化熱を利用するため水を撒いているのが、いかにも東南アジアって雰囲気ですね。

背の高い、ドームに列車が入っていく瞬間は、「わぁ〜」って感じちゃいます。

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この駅だけでも見る価値があると思います。

駅からは、近代的な地下鉄が走っているので、日本と変わらないような移動が可能です。いつまで残されるかわからないタイ国鉄をドムンアン空港まで来たなら、アクセスのついでに体験できちゃいますよ。お金はかかるどころか、他の交通手段よりも大幅に節約できます。

路線バスはどうなの?

帰りのときは、路線バスをつかいました。車掌さんにドムアンエアポートって言ったら降りるときに教えてくれましたよ!(空港が見えてすぐ降りようとしてしまいましたが、それだとターミナルから遠く離れたところに降りちゃいます。まだだよ〜って2回も止められました。結構な距離を走っていたので、教えてもらえて助かった〜。