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【中国・北京】中国を代表する文学者「魯迅」の故居、北京魯迅博物館

中国を代表する文学者、「魯迅」の博物館です。中国国内では、国民的人気を誇る作家の一人で、革命文学の担い手として高い評価を受けています。日本で言えば、夏目漱石のような位置付けですね。

若い頃は、日本の仙台に医学生の卵として留学をしますが、母国中国の人々が虐げられる映画を見て、一念発起し文学者を目指したと伝えられています。

仙台を後にした魯迅は、中学校教師として過ごした後、民国政府の成立とともに北京に移り、官吏の職につきます。北京で、初めての小説「狂人日記」や革命文学の傑作「阿Q正伝」などを書き上げました。

北京時代の最後の2年余りと短い期間ですが、魯迅は北京魯迅博物館の場所に住居を構えていました。

この住居に住んで大学講師の傍、文学作品を発表していましたが、北京を支配していた軍閥政府を批判したことで、政府から追われる身となり北京を後にすることとなります。(軍閥政府の対日政策が軟弱なことを批判したといわれています。日本人としては、考えさせられますね。)f:id:hino0526:20160921221223j:plain

中国共産党政権から高く評価をされている、魯迅の博物館だけあって、当然のように無料で見学をすることができます。

魯迅に関する資料が大量に所蔵されており、コンパクトな見かけによらず、見応えたっぷり。見学には、1時間以上かかります。

写真パネルなどの展示も多いので、魯迅に関して興味をお持ちの方なら、中国語が苦手でも楽しめると思います。

魯迅の著作に使われた挿絵の版画の数々。

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珍しいところでは、今は亡き西武美術館(のちのセゾン美術館)の「魯迅展」のポスターが展示されていました。西武が文化の先端を突っ走っていた時代のことでしょう。

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魯迅以外にも中国に関わる文学作品の展示もあります。下は、有名な小説「大地」パール・S・バックのパネル。

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近くに行きたい場所があったので、「無料だし〜」と、寄っただけでしたが、好きな小説に関する展示が出ていたので、たいへん面白かったです。魯迅のことに少しでも興味のある人なら寄ってみて間違いないかと。

アクセスは、地下鉄 「阜成门」駅から徒歩5分ほど。細い通りの突き当たりにあるので、曲がり角を見逃さないように。曲がるところに、案内の看板が出ています。

付近の見どころ

博物館の付近は、北京の昔ながらの下町が広がっていますので、見学がてら散歩をしてみると面白いですよ。博物館のそばには、地元の人が訪れる、食堂や食料品店があります。

また、東に500メートルほど行ったところに、元の時代から続く、白塔寺というチベット仏教寺院があります。シンボルの美しい白塔は、一見の価値があります。中に入るのは有料ですが、境内の外からでも見ることができるので、博物館に訪れた際には、寄ってみてください。

白塔寺のさらに東には、歴代帝王廟、地質博物館がともに徒歩圏内にあります。

関連情報

阿Q正伝

 魯迅の代表的著作。村の人々から馬鹿にされている、無知で貧しい阿Qの視点で、革命前後の中国人の精神を鋭く批判している。小説としては、非常に読みやすく、それだけに多くの人々に影響を与えたと言われています。

青空文庫でも公開されているので、無料で楽しむこともできます。

阿Q正伝・狂人日記 他十二篇(吶喊) (岩波文庫)

阿Q正伝・狂人日記 他十二篇(吶喊) (岩波文庫)

 

 大地

 全4巻の長編小説ですが、三部構成で各部だけでも独立した小説として楽しむこともできます。主人公の王龍が、必死に生きることで貧農から富農へと駆け上がっていくことで様々なドラマが展開されていきます。こちらも革命前後の中国が舞台となっています。一族3代にわたる壮大なストーリー。

読み始めると、はまってしまい、寝るのも忘れて読んだことを覚えています。

大地 (1) (新潮文庫)

大地 (1) (新潮文庫)