「旅」のことのはぐさ

タイトルの「ことのはぐさ(言の葉ぐさ)」とは話題のことです。旅の話題を幅広く掲載したいと思っています♪

【中国・北京】地下鉄2号線で簡単に行ける、北京最大のチベット仏教寺院「雍和宮」と「北京孔子廟」

北京市の環状線、地下鉄2号線。北京を観光するなら幾度となく、お世話になることになるでしょう。その2号線の北部に「雍和宮」という駅があるのをご存知でしょうか。

駅の名前は、駅の上にある雍和宮からとられたものです。もともとは、離宮として「雍正帝」が親王だった時代の住居で、「乾隆帝」が生まれた場所でもあります。

清王朝の時代は、皇帝が生まれた場所は、引き続き住居として利用することが許されず、寺などにするのが習わしでしたので、現在のようなチベット仏教寺院へと改装されます。

特徴的なのが、皇帝にしか許されない黄色の瑠璃瓦を載せていること。これは、「雍正帝」が亡くなった後に、埋葬するまでこの「雍和宮」に安置されました。そのときに吹き替えをしたそうです。まるで故宮の建物であるかのようです。

敷地は決して広くはないですが、伽藍が何重にも並んでおり、見応えはたっぷり。しっかり、見ていくと1時間以上かかると思います。

参拝客か多く、観光地ではなく、地元の人たちの信仰の場所となっています。

一番の見所は、一番奥(北側)にある万福閣に安置されている、世界最大の木造と言われる16メートルの弥勒菩薩の立像です。

ちなみに日本最大の木造仏は、和歌山市の紀三井寺あり、約11メートルです。11メートルでもすごいと思いましたが、伽藍の規模、立像の大きさ、ともに雍和宮の方が見応えがあります。

ただ、豊臣秀吉が建立した京の大仏は、木造ながら19メートルあったと伝えられており、本当であれば、京の大仏の方はより大きいことになります。

建物内部が吹き抜けになっており、天井いっぱいまでの高さがあります。私が訪問した時は2階からお坊さんの祈りが聞こえてきて、たいへん厳かな雰囲気でした。

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上記の写真は「CC BY-SA 3.0」で公開されています

どうですか、この見事な弥勒菩薩像。香木として有名な白壇でできているそうです。いったい、どのぐらいの価値があるのでしょうね。

路地はおしゃれスポット

すぐそばの路地歩きも楽しいのが、このエリアの特徴です。

雍和宮のすぐ西側にある、五道营胡同には、伝統的な住居をリノベーションしたカフェやレストラン、そしてゲストハウスが並んでいる、文化的なエリアです。交通の便もいいですし、静かなので、宿泊にもオススメです。

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道路の入口には、北京精進料理の有名レストラン「京兆尹」のお店もあります。お値段さえ許すのであれば、雰囲気、味ともに最高らしいです。サイトを見てみると、一人当たり400元ぐらいかかるみたいです。

私はお値段が許さなかったので、遠慮しました(笑)奥には、もっとリーズナブルなお店もたくさんありますので、ご安心を!

北京孔子廟へ

もう一つの見所が、北京孔子廟です。槐(えんじゅ)の並木道と牌楼が目印です。街路の上の牌楼で現存しているのは、数少ないらしいです。(交通の邪魔ということで、撤去されてしまったみたいです。)

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境内は静かな雰囲気。こちらは観光客の訪問ばかりですね。どこの国でも孔子廟は静かなところが多いですね。近年では、孔子の再評価がすすんでいると言われていますが、先ほどの「雍和宮」と比べると、参拝している人は皆無に近く、訪問者も歴史的施設として見ているだけといった様子です。

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孔子廟の隣にあるのが、国子監という官吏の教育施設。未来の官吏を育てるための教育を行っていました。敷地内にはたくさんの石碑が残っています。教科書代わりに使われ、拓本をして多くの学生が勉強をしたそうです。

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(終わり)

おまけ

北京に来ているとはいえ、1回ぐらいは広東料理、特に飲茶を食べたいと思いませんか。中国茶と一緒に、美味しい点心。これが大好物で、大好物で、なかなか日本で食べるとお酒と一緒だったり、変にコースになっていたりと、なんか違うんですよね。

実は、駅のそばに金鼎軒という広東料理の有名店があります。一人100元ぐらいとリーズナブルなお値段で、飲茶を楽しむことができます。24時間営業ですので、好きな時間に訪問してみてください。

注文表にチェックするスタイルですので、中国語が苦手でも安心です。

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詳細な場所は下記をクリック。駅から高架道路をくぐって、地壇公園に行く途中にあります。地壇公園は、皇帝が地の神様への祭礼を行う施設で、天壇と対になる場所です。

Google マップ

関連情報 

参考文献

6年前と少し古い本ですが、歴史的建築物を中心に紹介しているので、あまり問題はないと思います。丁寧に細かく、歴史的経緯を記述していますが、行く前に読むとなかなか興味が湧きづらく、なかなか読み進めるのが難しいかもしれません。

行く前よりも、行った後に、「あ〜こんな場所だったんだ」と読み返してみたほうが楽しめるかもしれません。文字数の限られている新書という形態ながらも、北京の有名な歴史的建築物はひととおり網羅しています。

ガイドブックの簡単な説明では物足りない方にオススメです。

北京―都市の記憶 (岩波新書)

北京―都市の記憶 (岩波新書)