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【中国・北京】蘇州を愛する清代の皇帝が、北京に蘇州の町並みを移植した、頤和園蘇州街へ。

北京の現存する庭園で、もっとも広大で、美しいと言われているのが、今回ご紹介する頤和園(いわえん)です。

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1888年頃作成の頤和園の絵地図。アメリカ議会図書館のデジタルライブラリーより。

頤和園の歴史

日本では、西洋庭園がある円明園の方が有名ですが、円明園はアヘン戦争時代に廃墟となったまま、再建されていません。現在でも建物が残っている頤和園の方が、庭園としての美しさは上だと思います。

(現役時代の円明園を体感したい方は、マカオの隣の珠海に、円明園を再現した円明新園というテーマパークがあります。西洋庭園も再現されていますよ。)

今から1,000年ほど前に、金王朝が北京に給水するための貯水池を建設したのが、はじまりで、その後、歴代王朝によって貯水池の周囲が庭園として整備されてきました。

庭園の半分以上を占める、広大な昆明湖は、信じられないことに人工湖で、土砂は丘の建設に使われてたと言われています。

現在でも北京市内へ水を供給するために利用されているので、人工河川が市内へと続いています。北京動物園の裏手から、川を上ったクルーズをすることもできます。

今ある建物群は、清代の末期に、西皇后の隠居先とするために、大々的に整備がされました。一説には、巨額の建設費から、北洋艦隊の軍事費の一部が流用され、日清戦争の清敗北の遠因にもなりました。

税金を軍事費に使った日本と、庭園の整備に使った中国というのも、その後二つの国がたどった歴史を考えると、感慨深いものがありますね。

1912年に清朝最後の皇帝溥儀が退位した後も、皇帝の私有財産として保護されます。2年後にはメンテナンス費用の捻出のため、一般にチケットを販売して解放されます。その後、皇室優待条項が破棄され、溥儀が紫禁城を追い出されるのと同じくして、頤和園も中華民国の手により接収され、その後、中華人民共和国の手に渡り、現在に至ります。

文化大革命の時代には、歴史的な仏像や建物が破壊され、大きな被害を受けたそうですが、その後、修復などが続けられ今日の姿となりました。

1998年には、ユネスコの世界遺産にも認定されています。

頤和園へのアクセス

頤和園には、地下鉄で簡単にアクセスができます。地下鉄4号線のその名も「頤和園駅」で下車し、駅の目の前にゲートがあるので入場ができます。

北京動物園や円明園も同じ路線に駅がありますので、あわせて訪問してみてるといいかもしれません。

チケットが2種類ありますが、せっかく来たのなら「联票」の方がいいと思います。

別料金のかかるエリアにも入れるチケット
「联票」60元(冬季は50元)

別料金のかかるエリアに入れないチケット
「门票」30元(冬季は20元)

 

蘇州街へ

入ってすぐ場所には、頤和園の見どころの一つである蘇州街に。

蘇州街は別料金のエリアとなっており、通常の入場券だけの人は、橋の上から眺めるだけとなります。橋の上からでも町並み全体を一望できるます。

今回は、別料金の場所をセットにした「联票」を購入したので、ちょっと急な階段を降りて、蘇州街の中へ。

蘇州街をつくった洪武帝は、蘇州が大好きだったので、北京の地に蘇州のミニチュアをつくり、お店なども再現し、宮廷の女官や宦官たちに蘇州人の服を着せて売り子をさせたり、蘇州の街にいる気分になって楽しんだと言われています。

現在でも、飲食店やおみやげ屋さんとして営業しており、皇帝と同じく、蘇州の気分を楽しむことができるという触れ込みですが・・

蘇州と比べると、やけにカラフルすぎるような気が・・。

古い時代は、こんなだったのかもしれませんが、ちょっとキッチュな気がします。

建物はちゃっちいし、売っているものも本当に蘇州のもの?なの?といった感じです。
新しそうな建物だなあと現地にいる時から思っていましたが、後から調べたら、昔の建物は1860年にイギリス軍とフランス軍に壊された後、清王朝の時代には修復されずに1988年になったから、やっと再建されたみたいです。

戦前の北京訪問記などを紐解いても、頤和園の話は掲載されていても、蘇州街については、触れていないのですが、当時は影も形も無かったというのが真相でした(笑)

蘇州街エリアは外国人旅行客が多く、中国人の方は少なめな感じで、閑散とした雰囲気。
わざわざ入園料を払わなくても、橋の上から見たら十分な気がします。通りが細くて手すりもないので、小さな子供には危ないかもしれません。

頤和園の中でも一番楽しみにしていたので、ちょっとがっかりでした。

(続く)

※今回の記事は、「ことのはぐさ」に掲載した記事を再編成したものです。

北京の観光ガイド一押しのスポット、頤和園に行ってました。(北京旅行記17) | ことのはぐさ

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