【三重・四日市】日本一のからくり人形、四日市の大入道を見てきました。(大四日市祭訪問)
8月6日と7日は、三重県四日市市の祭り、大四日市祭でした。(地元の人は、大四日市祭を「四日市祭」と呼んでいる人が多いですが、「四日市祭」と大四日市祭は別のものです。)
「四日市祭」と大四日市祭
大四日市祭は、四日市の市民祭として戦後になってから始まった新しいお祭りです。いろいろな市で開催されている、市民祭りと捉えていただければ、概ねあっていると思います。
「四日市祭」は、近鉄四日市駅そばにある諏訪神社の祭礼。いつ頃始まったかについては、諸説があるが、戦前にあった山車には、延宝7年(1679年)の記録があったので遅くとも、江戸時代の初期に行われていたのは、ほぼ確実と言われています。
四日市が東海道の宿場として、繁栄するとともに、見せることを意識した都市祭礼として進化していきました。戦前は、東海三大祭と讃えられたと言われています。しかし、戦争で山車の大半が消失し、戦後にに水害が発生した年に奉納を休止したあと、長らく奉納行事が行われていませんでした。
一方で、大四日市祭に、「四日市祭」の奉納に使われた大入道をはじめとした山車が出し物としておこわなわれてきました。ややこしいのですが、奉納という意味を除いた伝統文化の見世物として大四日市祭で文化の系統が続けられました。
平成になってからは、「四日市祭」(秋の四日市祭とも)も奉納が再開され、再び盛り上がりつつあります。「四日市祭」は、10月の第一日曜日に開催されます。
このように四日市祭と大四日市祭は、双方が補完し合いつつも、別の祭として存在しています。詳しくは、諏訪神社のホームページに記載がされています。古い四日市祭の動画も見ることができます。
(下のinformationにリンクがあります。)
大四日市祭の見どころ
大四日市祭の見どころの一つが、日本最大のからくり人形と言われる「大入道(おおにゅうどう)」。
街のシンボル的な存在になっており、四日市市のゆるキャラは、大入道の子どもである、こにゅうどうくんです。イラストだと、ちょっと不気味ですが、かぶりものは、けっこうかわいいです。
実際に行ってみました。
鯨船と岩戸山の山車に遭遇
この大入道を見たいがために、四日市に行ってきました。
大入道は、近鉄駅から10分ほど歩いた四日市市役所の前あたりで、ショーを行います。
歩いていく道すがら、鯨船と岩戸山の山車が停まっていました。
鯨船、船の大元は戦争で燃えてしまったそうですが、一部の装飾品を疎開していたので、引き継がれているそうです。
岩戸山。からくりが動くと巫女さんがタヌキに化けるらしいです。もともとのは空襲で燃えてしまったのを、戦後復元したそうです。
大入道の「あっかんべえ」
四日市の市役所前にきました。到着した時には、すでに大入道がスタンバイしています。日本一のその名にはじない大きさですね。これが江戸時代に作られたと言われているから驚きです。
さて、時間になると、首がニョキニョキと伸び出すと、左右前後にびよんびよんと伸びてきます。
「シャン」という音にあわせて、眉があがり、舌がにょろんとでてきて、「あっかんべえ」。
写真だとちょっと怖いと思いますが、実際に動いているところを見ると動きがとってもユーモラスでかわいいです。
動いている動画もアップしました。とってもキュートでしょ。
見せる祭として発展した、四日市祭らしい山車ですね。
大名行列に遭遇!
あとは大名行列も見ました。昔は、本物の大名行列で使っていた品を、廃藩置県後もらいうけてやっていたらしいです。四日市宿は、大きな宿場だったので、地元の人が大名行列を盛り上げるために手伝いをしていたので、その技を祭に活かしたのが始まりだったそうです。まさに大名行列のプロですね(笑)
すり足で想像していたよりもゆっくりと歩いていきます。実際の大名行列にかなり近いといわれています。
大名のお籠がきました。
夕日に輝くお獅子
最後に獅子舞を見ました。子どもが天狗になって、獅子を舞わす面白い形式でした。夕焼けに獅子の金色が光って、獅子の迫力が見事でした。いろいろな獅子舞を見てきましたが、ここの獅子はたいへんに美しい獅子だと思います。宿場町という土地柄、魅せるいうことを意識して発展した結果でしょうね。
秋の四日市祭は、10月の第一日曜日に開催ですので、入道に会いたい方は、この機械をお見逃しなく。
information
諏訪神社
開放時間:24時間
電話:059-352-2422
※近鉄四日市駅から徒歩5分程度。JR四日市駅から徒歩15分程度。
公式サイト:http://www.suwajinjya.jp/yuisho/index.html
大四日市祭
二日間に渡って行われます。今年は、山車が出るのは2日目でした。1日目は、踊りがメインみたいです。
踊りは市民祭の流れを汲んでいるのでしょうか、歴史的なものではなく、戦後に発展したもののようです。
公式サイト:http://kankou43yokkaichi.com/matsuri/
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